「宮脇方式」として知られる植栽方式とは

宮脇 昭(みやわき あきら)

横浜国立大学名誉教授 国際生態学センター名誉センター長
1928年岡山県生まれ。広島文理大学卒業、ドイツ国立植生図研究所、横浜国立大学教授、国際生態学センター名誉センター長。2021年7月16日逝去。
「その土地本来の樹種を混植・密植」をモットーに、国内外で1,700ヵ所以上の地で植樹を行って来られた。愛媛県内においても、松山市、内子町、西予市(旧野村町)において植樹指導を行ったことがある。
著書に大著「日本植生誌」(編著)のほか、「鎮守の森」「いのちを守るドングリの森」「木を植えよ!」をはじめとして、その理論と実践をわかりやすく説いた著作も多数。

 

「宮脇方式」として知られる植栽方式とは、横浜国立大学名誉教授の宮脇昭(みやわきあきら)氏が提唱・実践してきた独特の植樹方法で、「その土地に従来から生息している種類の木を複数種類混ぜて、密に植える」という特徴があります。
宮脇方式により植樹された木は、植物間の生存競争により、通常の植樹よりも成長速度が速く、丈夫に成長し、災害にも強いとされています。

「森のあるまちづくり」活動の始まりの場所、伊予銀行福音寺支店。

現在では、大きいものは3m近くに成長している。

宮脇方式の植樹方法

苗木は山の上のほうから下にむけて「高木→亜高木→低木」の順に、隣接する苗木と同じ種類にならないよう配置します。

植樹に用いられる樹種(26種)

●高木[10種類]

●亜高木[9種類]

●低木[7種類]

「森のあるまちづくり」をすすめる会の植樹はSDGsの達成に貢献します。

SDGsとは

「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月に開催された国連サミットで採択され、193か国が2030年までの15年間で達成するために掲げられた目標です。

SDGs17の目標とは?

目標1(貧困)
あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。


目標2(飢餓)
飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。


目標3(保健)
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。


目標4(教育)
すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。


目標5(ジェンダー)
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。


目標6(水・衛生)
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。


目標7(エネルギー)
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。


目標8(経済成長と雇用)
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。


目標9(インフラ、産業化、イノベーション)
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。


目標10(不平等)
各国内及び各国間の不平等を是正する。


目標11(持続可能な都市)
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。


目標12(持続可能な生産と消費)
持続可能な生産消費形態を確保する。


目標13(気候変動)
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。


目標14(海洋資源)
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。


目標15(陸上資源)
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。


目標16(平和)
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。


目標17(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。


森の役割